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介護アロマ③父の変化・ケアの可能性

 

脳出血の後遺症で半身麻痺になり、要介護度5の状態になってしまった父。

 

色んなサポートを受けながら、自宅介護をしていた母。

詳しくは⇒介護アロマ①介護アロマ②

 

最終回は、実際に父へ提供したアロマケアの内容と、

その後の父の変化を、紹介させて頂きます。

 

 

実際のアロマケアでは、足浴・ハンドトリートメント・下肢のトリートメントを組み合わせて行いました。

 

父の身体的負担を考えて、デイサービスで入浴した日は、寝る前にハンドトリートメント。

 

デイサービスがない日は、リハビリも兼ねて、日中に足浴+下肢のトリートメント。

 

という内容です。

  

  

使った精油は真正ラベンダー精製のホホバオイルに0.5%濃度に希釈して使いました。

 

心疾患もあり、抗凝固剤なども内服してたので、エフルラージュやホールディング等、優しいタッチの手技を中心のトリートメントです。

 

変化としては、夜間、眠れる時間が増えたということ。

必ず2~3時間に一度は起きていたのが、4~5時間眠れている日も!

 

特に、寝る前にトリートメントをすると、寝つきがとても良いです。

 

その他、時々おこる下肢の筋肉の硬直に対しては、苦痛がやわらぎ、表情が穏やかになりました。

   

 

そして何より私が驚いたことは…

 

記憶への働きかけです。

 

脳出血後、徐々に、脳血管性の認知症のような症状があらわれてきました。

 

覚悟はしてましたが、自分のことを娘と認識できてない…ってことがわかる時は、家族として悲しいものです。

 

自分からの発語も減り、会話も続かなくなります。

 

日によって波があり、時折見せてくれる父の底力というか、残されている力を見せてくれた時は、とっても嬉しく家族みんなで喜びます!!

 

笑える・自分で動ける・自分で決められる等、普段当たり前のようにしていることが出来た時、とても幸せを感じます。

 

そんな中、4~5日間、続けてアロマケアをしていた翌朝、隣の部屋から父の大きな声で私の名前を呼ぶ声が聞こえました!!!

 

『ちかこ~ちかこ~。 おーい。』

 

え?私の名前を呼んでくれた??

 

それはもう、とても力強い、大きな声でした。

 

一言では言い表せませんが、両親へのアロマケア・家という場所が持っている力など、色んなことが相まって、父の記憶の想起へとつながったのでしょう…。

 

感激しました。

 

継続して認知機能が改善されるというわけではありません…

 

でも、一時的にでも残されている力が引き出され、家族にとっての喜びにも繋がる

 

それは今ある状況の中で喜びを持って暮らすことへ繋がります。

 

 

最後に、介護アロマの可能性について…

 

年齢を重ねると、皆さん何かしらの病気や加齢に伴う身体機能の低下・生活面への影響がでてきます。

 

だからこそ、病気を持ちながらでも、幸福感・満足感・安寧を感じられるwell being(幸せ感)という視点も大切になってきます。

 

介護アロマは、まさに、その幸せ感に働きかけます。

それも、ご本人と介護者の双方に…

 

さらには、冷えや浮腫み・関節の拘縮など、高齢者が抱える苦痛症状が和らぐ手助けにもなります。

結果的に、身体的な健康にも働きかけます。

 

このような素敵なケアを、必要としている方に知って頂きたい…

 

そして

家族が家族に提供できる方法

専門家のサービスを利用する方法

 

その方・ご家族にあった方法で、安心して利用できる体制を作っていきたいと考えてます。

3回にわたる『介護アロマへの思い』、読んで頂いた皆様、ありがとうございました!

 

ご希望・ご意見等がありましたら、お問合せフォームからコメント頂けると嬉しいです(*^-^*)